Special  公募  真綿のヴィジュアル・アート公募  第23回受賞作品

「真綿のヴィジュアル・アート」も今年で23回を迎え、ヴィジュアル部門72点、ウエア部門16点の応募がありました。ヴィジュアル部門は例年に比べて手芸や工作的なものが多く、ややさびしくもありましたが、小学生や10代の学生など若い力を感じさせる作品が多く集まり、うれしい結果となりました。協会賞「宙に掛けて」、フロスシルク賞「植物性プランクトン」については、長年にわたって蓄積されてきた真綿による造形表現の方向性の集大成といった趣があります。いっぽうで真綿糸を自ら手で紡ぎ、素材にしっかりと取り組んだ「森のかけら・春」のような作品も目立ち、新たな傾向として今後注目していきたいところです。小学生の作品のなかには、工作風のものから脱して、作品としても十分に通用するものもあり、今後の成長が楽しみです。ウエア部門は例年よりも充実しており、ウエア賞「ビルの窓」のように真綿によるスタイリッシュな表現という、新たな可能性を見ることができました。今年は作品は少ないながらも、新たな可能性の息吹を予感させる回であったといえ、今後、大きく花開くことを期待したいと思います。(評:片山 まび)

日本真綿協会賞

「宙に掛けて」
サイズ:縦60×横60×高さ50cm
小林亜弥香
蚕による命の紡ぎは、朽ちても他の命の糧となってゆく自然の摂理をいつも想い起こさせます。生への願い、星の巡り、はかないけれど繋がりあって続いてゆく命・・そうした生への眼差しや想いを表現しました。

奨励賞

「森のかけら・春」
サイズ:縦190×横85cm
安江容子
森の奥、植物の密集した様子を表現したくて、細い絹糸を合わせて、くさり編みにした糸と、手紡ぎした真綿の糸を合わせました。織の手法やかぎ針編みの手法を使い、森の中の春を感じさせる作品にしました。

フロスシルク賞

「植物性プランクトン」
サイズ:縦155×横75cm
大谷美智子
水中を浮遊する微細な植物です。深海底の堆積物の大きな部分を占めている。一個一個の型が楽しめました。

佳  作(小学生作品/特別掲載)

「はばたけ」
サイズ:縦39×横50×高さ40cm
木村禅
はじめて白いまゆを見たら小鳥に見えました。動きとはく力をだすために、たくさんとばしました。雲や波をイメージしてねん土を自然な形にしあげました。

真綿素材のウエア部門賞

「ビルの窓」
サイズ:M
福島香代子
スクエアにオープンカットした様な窓模様を、太糸作りにした角真綿とライン状に裂いた羊毛を使い、水フェルト技法で製作しました。